印鑑

遺言書に関する基礎知識

遺言書は勝手に開けては絶対にいけません

遺言書を作成した後、戸棚やタンスの中に忍ばせておくという方も少なくありません。
ですが、それが遺言書とわからずに、家族が遺言書を勝手に開封してしまったというケースも、実は多いでしょう。

遺言書は公正証書と認められていない手書きの遺言の場合、封印をしてあるものを勝手に開封をすると、厳しい罰則があります。
開封者の権利が全てはく奪されるというケースも多いため、家族に、遺言書の存在をきちんと説明する、もしくは、しっかりと管理してくれる人に託すようにしましょう。

封印された遺言書は、封を閉めているというだけではなく、封筒の綴じ目に印鑑が押してあるものをさします。
ただノリで接着されているものの場合は封印には当たりません。

遺言書を破損させた人間は相続の資格をはく奪されます

遺言書の内容が気に食わず、遺言書をびりびりに破く、燃やしてしまうという事をした場合。
その時点で、相続の資格を永久的にはく奪されます。

遺言書によってはすでに公正証書として認められており、中身がきちんと確認された状態で残っていますので、どんなに処分をしても内容は把握が出来ます。
その為、無駄な悪あがきを辞めて大人しくしていないと、全てを失うことに繋がりかねないでしょう。

遺言書は、故人の最後の遺志として、最も尊重されるべき重大なメッセージです。
その遺志を踏みにじるような行為は人道にも反しますので、絶対に辞めましょう。

遺言書に法的拘束力を持たせるには、手続きが必要です

遺言書は、ただ自分の遺志を書いていれば、法的拘束力を持つという事はありません。
必ず決められた文書で作成をし、決められた方法で作った後、決められた手続きを踏む必要があります。
法的拘束力を持たせるためには、色々と決まりがありますので、作成の際にはプロに一度相談をしておくことが重要といえるでしょう。

細かい規定を設けられていることも多く、自力で作成をして、ミスをしてしまったという方も少なくありません。
そうなってしまっては元も子もありませんし、遺族が争う原因に繋がる可能性もありますので、十分注意をしてください。

遺産分割は速やかに行う

遺言書の兼任が行われた後、速やかに、遺産分割を行いましょう。
不動産の名義変更や預金の引き出し、その他、財産に関してのありとあらゆることを、遺言書の指示通りに行ってください。

自分達でやり方がわからないという場合は、弁護士に相談をするのも一つの手です。
遺言書作成をすでに弁護士さんに依頼をしているという場合は、こうした手続きも併せて行ってくれるケースが多いため、遺族の負担をかけないために、事前に依頼するのも良いでしょう。