相続について話しを切り出すタイミング

切り出しやすいタイミング

親はいつまでも元気でいてほしいと願うものですが、いつ何時相続の問題が降りかかるか分かりませんし、必ずいつかは起こる問題です。
親が元気なうちは、相続について話しにくく、話題にすることすらタブーという雰囲気がありますので、なかなかきっかけがないのが現状と言えます。
しかしながら、いざ相続の問題が起こった場合には、思わぬ親族間のトラブルが発生するかもしれませんので、発生してからではなく、事前に話し合う必要があるのです。
相続について最も話しやすいと言われるタイミングは、両親が病気や怪我をしてしまって入院、または自宅療養となった場合です。

高齢となった両親も、入院や療養をしていると何かあった場合のことを意識するようになりますので、葬儀やお墓の話題が両親の口から出た場合にはよいタイミングとなります。
そんな話はまた、と濁すのではなく、自然な流れで相続について両親と話ができるタイミングとしてとらえ、じっくりと話し合っておくことが大切です。
または、両親と子供家族が同居を検討する場合、両親が介護施設に入るような場合も、将来的に家をどうするのかという話が自然とでやすいタイミングとなります。
逆に、このタイミングで相続の話をしておかなければ、家が空いてしまうことで子供家族が悩むことになってしまいます。

あるいは、子供家族がマイホームを買うことになり、両親に費用を援助してもらう時も相続の話をするよいタイミングです。
その理由とは、その援助が生前贈与にあたる為、遺産相続時に影響があることを伝えやすいからです。
それを機会に相続の話題を持ち出すのは自然なことですので、無理なく話を発展させやすくなるタイミングと言えます。

両親の友だちや、子供家族の周囲に相続問題でトラブルが起こっている話を聞いた時等、我が家もちゃんと考えておかないと、というように話し出しやすくなります。
例えば、テレビドラマの相続問題でも結構ですので、家族が醜く争っているシーンを見ながら、うちはこんな風にならないように対策を考えようと話題をふってみるのです。
どこかの家庭の話、あるいはドラマの中の話でも、具体的な例があれば話題をふるきっかけとしてお勧めです。

自らきっかけ作りをするコツ

両親も高齢になると、年金が減って将来の生活費について不安に感じることがあります。
そんな時には、実家を誰かに貸してうちで同居すれば、と同居の話題をふってみたり、将来的に一緒に住まないか、と聞いてみることは非常に効果的です。
話題をふった時に、両親から同居話に前向きな返事が返ってきたら、この家をどうしようか、と実の相続の話にもっていきやすくなります。
親が言い出すのを待っていては、いつまでたっても相続の話はできませんので、子供が自らきっかけを作ることも重要です。